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Zhidkov, A. G.; 佐々木 明
Physics of Plasmas, 7(5), p.1341 - 1344, 2000/05
被引用回数:33 パーセンタイル:69.43(Physics, Fluids & Plasmas)超短パルス高強度レーザーで薄膜ターゲットを照射すると、前方と後方に高エネルギーイオンが放出される。従来は、高強度レーザー照射によって薄膜は瞬間的に高温度に加熱され、瞬時に全体が完全電離状態になると考えられていた。しかし、電子衝突電離には数ps以上の時間を要し、光電界電離(OFI)は薄膜の表面から表皮厚さ以内のごく薄い領域にしか作用しない。われわれは原子過程を含むPICコードを用いて、高強度レーザー照射によって生成した高速電子が薄膜の裏面に強い静電界を作り、その大きさはレーザー光の電界と同程度になって媒質ので電離を引き起こすことを明らかにした。加速されるイオンのエネルギーは価数に比例することから、プラズマ電界電離(PFI)が薄膜から前方に放出されるイオンの特性を支配することがわかった。
加道 雅孝; 永島 圭介; 匂坂 明人*; 長谷川 登; 田中 桃子; 加藤 義章
Inst. Phys. Conf. Ser., (159), p.293 - 296, 1999/00
OFIを用いた再結合型X線レーザーの発振においては、プラズマの電子温度を低く抑えることとレーザーのプラズマ中の伝搬距離を長く取ることが重要である。レーザーをガス中に高強度で集光すると、OFIによりイオン化が起こる。イオン化は、レーザー強度の高いビームの光軸付近で強く起こり、電子密度が高くなる。その結果、屈折効果によりレーザーはプラズマ中を伝搬するに従って広がり、真空中に比べて伝搬距離が短くなる。屈折の効果を考慮して、OFIプラズマ中を伝搬する極短パルスレーザーの計算コードを作成し、水素とネオンの混合ガスを用いた場合のレーザーの伝搬長及び、X線レーザー利得の空間分布についての詳細な計算を行った。さらに、OFI再結合方式X線レーザーの実験条件の最適化を行い、利得長積を求めた。
永島 圭介; 的場 徹; 宅間 宏*
Physical Review A, 56(6), p.5183 - 5186, 1997/12
被引用回数:8 パーセンタイル:43.93(Optics)高強度極短パルスレーザーを用いた再結合型X線レーザーの方式として、水素ガスと高Z原子の混合ガスを利用する方法を提案した。ここで、高Z原子はレーザー発振する媒体であり、光電界電離過程によって生成される電子のエネルギーを低くするために、多量の水素を混入している。リチウム様ネオンにおいて、主量子数が3から2への遷移では、発振波長が98のX線レーザーが期待されており、混合ガスを用いた方式において数値計算によりレーザーゲインの評価を行った。ネオン密度を910cmとし、この60倍の水素密度を用いた場合に、最大のゲインが得られることが分かった。